報道によると、東京スカイツリーのエレベーターが地上約30メートル付近で停止し、およそ20人が一時的に閉じ込められる事案がありました。高層施設でのトラブルということもあり、大きな注目を集めました。
閉じ込められた時間は数時間に及んだとされますが、最終的に全員が無事に救出され、重大な健康被害は確認されていません。このようなニュースを見ると、多くの人が真っ先に気になるのが「トイレはどうなるのか」という点ではないでしょうか。
特に子どもや高齢の方が含まれている場合、排泄の問題は大きな不安要素になります。本記事では、エレベーター閉じ込め時のトイレ対策や備えについて、分かりやすく解説します。
エレベーターにはトイレがあるの?

通常のエレベーターには、一般的な水洗トイレのような設備は設けられていません。スペースや構造上の制限があるためです。
しかし、高層ビルや大型商業施設、観光施設などでは、長時間の閉じ込めに備えて「簡易トイレ」を含む防災備品を搭載しているケースが増えています。
これは常設トイレではなく、非常時に使用できる折りたたみ式・袋式の簡易タイプです。必要なときだけ取り出して使う仕組みになっています。
非常用簡易トイレの仕組み
非常用簡易トイレの多くは、以下のような構造になっています。
・凝固剤入りの袋を使用するタイプ
・折りたたみ式の便座を組み立てるタイプ
・目隠し用のシートやポンチョが付属しているタイプ
排泄物は吸水ポリマーなどで固めるため、においの拡散を抑えやすい設計になっています。また、アルミシートや簡易カーテンで目隠しを作ることも可能です。
中には「椅子型防災キャビネット」と呼ばれる設備もあり、普段は座れる椅子として設置され、非常時に中から簡易トイレや飲料水を取り出せる構造になっているものもあります。
実際に閉じ込められたらどうなるのか
エレベーターが停止した場合、まずは非常ボタンを押すことで管理室や保守会社につながります。係員が状況を確認し、救助対応が開始されます。
高層施設では24時間体制の監視が行われていることも多く、遠隔で状況把握が可能です。
救助までに時間がかかる場合には、備え付けの非常用品が活用されます。簡易トイレのほかに、飲料水や防寒シートが準備されていることもあります。
今回の事案では体調不良者が出なかったことからも、一定の安全対策や備蓄が機能していたと考えられます。
心理的な不安をどう乗り越えるか
排泄の問題以上に大きいのが、閉鎖空間での心理的不安です。
・動悸がする
・息苦しく感じる
・パニックになりそうになる
このような反応は珍しいことではありません。大切なのは、エレベーターは落下しないよう厳重な安全設計がされているという事実を思い出すことです。
過去の事例を見ても、停止しても安全に待機できる構造になっています。慌てて扉をこじ開けようとする方がかえって危険です。
座って深呼吸を繰り返し、救助を待つことが最も安全な行動です。
子どもや高齢者がいる場合の注意点
子どもは「トイレに行きたい」と急に言い出すことがあります。また高齢者は我慢が難しいケースもあります。
そのため、大型施設では複数人が使用できる簡易トイレを想定している製品が導入されていることがあります。
ただし、すべてのエレベーターに同一の装備があるわけではありません。設置状況は施設ごとに異なります。
日頃から「高層施設ではトイレを済ませてからエレベーターに乗る」といった心構えも、安心材料のひとつになります。
まとめ
スカイツリーのエレベーター停止ニュースで気になる「トイレ問題」について解説しました。
結論としては、通常のトイレはありませんが、高層施設では非常用簡易トイレを備えているケースが増えています。万が一閉じ込められても、落ち着いて非常ボタンで連絡を取り、備え付けの備品を活用しながら救助を待つことが重要です。
エレベーターは安全対策が重ねられた設備です。正しい知識を持つことで、過度な不安を減らすことができます。

