冬になると、家の中は暖房で暖かいはずなのに、玄関に近づくと急に空気が冷たく感じることがあります。コートを脱いだあとも、なんとなく底冷えするような感覚が残り、つい靴下を重ね履きしてしまう方も多いのではないでしょうか。
その冷えの正体が、ドアポストから入り込む空気だと気づいている方は、実はそれほど多くありません。投入口は小さく見えても、屋外とつながっている以上、冷たい空気が入り込む通路になりやすい場所です。気づかないうちに、玄関全体の温度を下げる原因になっていることもあります。
この記事では、難しい作業や特別な工具を使わず、日常生活の延長で取り入れられるドアポストの寒さ対策をまとめています。賃貸住宅にお住まいの方や、DIYに自信がない方でも試しやすい方法ばかりです。無理をせず、少しずつ玄関の冷えを軽くしていくヒントとして参考にしてみてください。
はじめに押さえたい結論|冷たい空気の入口をやさしく止めることがポイント

ドアポストの寒さ対策で、まず押さえておきたいのは「冷たい空気が入ってくる流れを弱めること」です。しっかり密閉しなければ意味がない、と思われがちですが、実際にはそこまで完璧にふさぐ必要はありません。外から入り込む空気の勢いをやさしく抑えるだけでも、玄関の寒さの感じ方は変わってきます。
ドアポストは、玄関の中でも特に外気の影響を受けやすい場所です。屋外と直接つながっているため、何も対策をしていない状態では、冷たい空気がそのまま室内に入り込みやすくなります。その結果、玄関に立った瞬間にヒヤッとした冷えを感じたり、足元だけが寒く感じたりすることにつながります。
一方で、テープや布などを使って空気の通り道を和らげると、冷気が一気に流れ込むのを防ぎやすくなります。ほんの少し遮るだけでも「前より寒く感じにくい」と実感する方は少なくありません。身近なアイテムで試せる点も、取り入れやすいポイントです。
また、「きちんと対策しなければ」と気負う必要はありません。賃貸住宅にお住まいの方でも、元に戻せる方法を選べば安心して始められます。無理のないやり方で、できそうなところから少しずつ対策していくことで、冬の玄関が過ごしやすい空間へと近づいていきます。
寒さ対策は、一度で完璧を目指すものではありません。まずは冷たい空気の入口をやさしく止めることを意識し、小さな変化を積み重ねていくことで、無理なく冬の寒さ対策ができます。
ドアポストが寒く感じやすい理由
外とつながる構造が冷えの原因に
ドアポストは、郵便物を受け取るために、屋外と室内が直接つながる構造になっています。そのため、冬場になると外の冷たい空気の影響を受けやすく、玄関の中でも特に冷えを感じやすい場所になりがちです。
玄関ドア自体はある程度すき間が対策されていても、ドアポストは投入口が開閉する仕組みのため、どうしても完全には閉じきれません。ほんのわずかなすき間でも、外気にとっては十分な通り道になり、冷たい空気が入り込みやすくなります。
また、多くのドアポストには金属素材が使われています。金属は周囲の温度の影響を受けやすく、外気温が下がるとポスト本体も一気に冷えます。その冷たさが周囲の空気に伝わり、玄関全体が寒く感じやすくなる原因のひとつです。
放っておくと起こりやすい変化
ドアポストから入る冷たい空気をそのままにしていると、玄関だけでなく、廊下やリビングにまで冷えが広がることがあります。暖房をつけていても、なかなか部屋が暖まらなかったり、足元だけが冷える感覚につながる場合もあります。
さらに、外気との温度差が大きくなることで、玄関まわりに結露が発生しやすくなることもあります。結露は見た目が気になるだけでなく、湿気がたまりやすくなり、環境が悪化する原因になる場合もあります。
ドアポストのすき間は小さく見えても、毎日少しずつ冷たい空気が入り続けることで、暮らしの快適さにじわじわと影響してきます。だからこそ、気づいたタイミングで無理のない対策を始めることが大切です。
無理なく始められるドアポストの寒さ対策

すき間テープで冷気をやわらげる
ドアポストの内側にすき間テープを貼る方法は、寒さ対策の中でも特にハードルが低く、初めての方でも取り入れやすい方法です。工具を使う必要がなく、貼るだけで対策が完了するため、「何から始めればいいか分からない」という場合にも向いています。
すき間テープは、ドアポストとフタのあいだにできているわずかな空間を埋める役割を果たします。その結果、冷たい空気が一気に入り込むのを防ぎやすくなり、玄関に立ったときのヒヤッと感がやわらぐことがあります。完全に風を止めるわけではなくても、冷気の流れを弱めるだけで体感は変わりやすいものです。
使用する前には、貼る部分のホコリや汚れをやさしく拭き取っておくのがおすすめです。このひと手間を加えることで、テープが剥がれにくくなり、対策が長持ちしやすくなります。強く押し付けすぎず、ゆっくり貼っていくと失敗しにくくなります。
賃貸住宅にお住まいの場合は、あとからきれいに剥がせるタイプのすき間テープを選ぶと安心です。粘着力が強すぎないものを選べば、退去時に跡が残る心配も少なくなります。まずは目立たない位置で試してから全体に貼ると、より安心して使えます。
受け取り口に受け箱を設ける
ドアポストの内側に受け箱を設ける方法は、冷たい空気がそのまま玄関に広がるのを防ぎやすい対策のひとつです。投入口と室内のあいだに空間ができることで、外気が一気に入り込まず、やわらかく受け止められるイメージになります。
受け箱があると、外から入ってきた空気が直接足元に流れにくくなるため、玄関に立ったときのヒヤッとした感覚が和らぐことがあります。すき間テープだけでは物足りないと感じた方にとって、次の一手として取り入れやすい方法です。
また、郵便物が床に落ちにくくなる点も見逃せません。郵便物が散らばらず、取り出しやすくなることで、日々のちょっとしたストレスを減らすことにもつながります。外から中身が見えにくくなるため、プライバシー面での安心感を得やすいのもメリットです。
設置する際は、ドアの開閉に支障が出ないか、郵便物が引っかかりにくい構造かを事前に確認しておくと安心です。工具を使わずに取り付けられるタイプや、粘着・引っかけ式の受け箱を選べば、賃貸住宅でも無理なく取り入れられます。
冷気対策としての効果に加えて、使い勝手も良くしたい方は、受け箱を設ける方法を検討してみるとよいでしょう。
布や断熱素材で内側を覆う
ドアポストの内側を布や断熱素材で覆う方法は、「できるだけ簡単に、見た目も大きく変えずに寒さ対策をしたい」という方に向いています。ポストの構造そのものに手を加える必要がないため、心理的なハードルが低く、思い立ったタイミングで取り入れやすいのが特徴です。
この方法では、冷たい空気の流れを完全に止めるというよりも、布やシートを一枚はさむことで、冷気が直接室内に伝わるのを和らげます。ワンクッション置かれることで、玄関に立った瞬間のツンとした冷たさがやわらぐと感じる方も少なくありません。
使う素材は、厚手すぎない布や、市販の断熱シートなどがおすすめです。あまり硬い素材を選ぶと、郵便物の出し入れがしにくくなることがあるため、ほどよくしなやかなものを選ぶと扱いやすくなります。見た目が気になる場合は、玄関の雰囲気になじむ色や柄を選ぶことで、違和感を抑えやすくなります。
固定方法もシンプルで、両面テープや面ファスナーを使えば工具は必要ありません。冬が終わったら外したい場合でも、取り外しやすい方法を選んでおけば安心です。賃貸住宅にお住まいの方でも、原状回復を意識しながら対策しやすい点も魅力といえます。
「すき間テープだけでは少し心もとない」「もう一段階、寒さを和らげたい」と感じたときに、無理なく追加できる方法として、布や断熱素材を使った対策を検討してみるとよいでしょう。
カバーや簡易カーテンで包み込む
ドアポストの投入口まわりを、カバーや簡易的なカーテンで包み込む方法も、冷たい空気をやさしく遮る手段のひとつです。ポスト部分全体を覆うことで、外気が直接室内に流れ込むのを防ぎやすくなり、玄関に立ったときの冷えを感じにくくなることがあります。
この方法の良いところは、防寒と同時に見た目の印象も整えやすい点です。ポスト内部が直接見えなくなることで、玄関全体がすっきりとした雰囲気になり、生活感を抑えたい方にも向いています。来客時に玄関の印象が気になる方にとっても、取り入れやすい対策です。
設置方法はシンプルで、突っ張り棒や粘着フックを使えば、大がかりな工事は不要です。壁やドアに穴を開ける必要がないため、賃貸住宅でも安心して使えます。使わなくなった場合も、外して元に戻しやすい点が安心材料になります。
素材は、薄手すぎない布や、ほどよく厚みのあるカバーを選ぶと、冷気をやわらげやすくなります。色や柄は、玄関マットやスリッパと合わせると統一感が出やすく、違和感を感じにくくなります。季節感を意識したデザインを選ぶのも一つの楽しみ方です。
「防寒もしつつ、玄関の雰囲気も整えたい」と感じている方は、カバーや簡易カーテンを使った対策を検討してみるとよいでしょう。
郵便物が少ない場合の考え方
最近は、請求書やお知らせの多くをオンラインで確認する方も増えており、紙の郵便物がほとんど届かないというご家庭も少なくありません。そのような場合は、冬のあいだだけドアポストの投入口を塞ぐという考え方も選択肢のひとつになります。
投入口を内側から覆うことで、冷たい空気が入り込む通路そのものを抑えられるため、寒さ対策としての効果を比較的はっきり感じやすい方法です。これまで紹介してきた対策では物足りなさを感じていた方にとっては、体感の変化を得やすい場合もあります。
ただし、この方法を取り入れる際には、郵便物の受け取り方法をあらかじめ整理しておくことが大切です。宅配ボックスを利用したり、家族が在宅している時間帯に受け取るようにするなど、代わりの手段を確保しておかないと、大切な郵便物を見落としてしまう可能性があります。
また、完全に固定してしまうと、あとから不便を感じることもあります。布や断熱シートなど、取り外しやすい素材を使い、簡単に元に戻せる状態にしておくと安心です。季節限定の対策として使う場合は、春になったら外すという前提で工夫しておくと扱いやすくなります。
「郵便物はほとんど来ない」「とにかく玄関の寒さをしっかり抑えたい」という方は、自分の生活スタイルに合っているかを確認したうえで、投入口を塞ぐ方法を検討してみるとよいでしょう。
寒さを感じにくくするためのひと工夫
ドアポストの寒さ対策を行ったうえで、さらに「少しでも快適にしたい」と感じた場合は、玄関まわり全体を軽く見直してみるのがおすすめです。特別なことをしなくても、ちょっとした工夫を重ねるだけで、体感的な寒さがやわらぐことがあります。
まず注目したいのが、玄関の床です。冷たい空気は下にたまりやすいため、床から伝わる冷えが強いと、立った瞬間に寒さを感じやすくなります。玄関マットを敷くだけでも、足元の冷たさが和らぎ、「ヒヤッ」とする感覚が軽減されることがあります。厚手すぎないものでも、あるのとないのとでは印象が変わります。
次に、玄関ドア全体のすき間にも目を向けてみましょう。ドアポスト以外にも、ドアの上下や側面にわずかなすき間がある場合、そこから冷気が入り込んでいることがあります。すき間テープを部分的に使うことで、ドアポスト対策の効果をより感じやすくなることもあります。
ここで大切なのは、一か所を完璧にふさごうとしないことです。冷気は複数の場所から少しずつ入り込むため、「気になるところを一つずつ減らしていく」という意識で進めるほうが、無理なく続けやすくなります。
大きな手間や費用をかけなくても、少し意識するだけで、玄関の寒さの感じ方は変わってきます。ドアポスト対策とあわせて、自分にできそうな工夫を取り入れながら、心地よい玄関づくりを目指してみてください。
自分に合う方法を選ぶために
ドアポストの寒さ対策にはいくつかの方法があり、それぞれ手軽さや見た目、体感できる効果に違いがあります。そのため、「どれが正解なのか分からない」と迷ってしまう方も少なくありません。
このようなときは、まず自分の生活スタイルや住まいの状況を基準に考えてみるのがおすすめです。たとえば、できるだけ手間をかけずに試したい方であれば、すき間テープのような簡単に取り付けられる方法が向いています。一方で、玄関の見た目も整えたい方や、少ししっかりした対策をしたい方には、受け箱やカバーを使う方法が合う場合もあります。
また、賃貸住宅にお住まいの方は「あとから元に戻せるかどうか」という視点も大切です。季節が変わったときや、引っ越しをする可能性がある場合でも、取り外しやすい方法を選んでおけば安心して使えます。
寒さの感じ方には個人差があります。ほかの人にとって十分な対策でも、自分には物足りないと感じることもありますし、その逆もあります。そのため、最初から完璧を目指す必要はありません。まずは負担の少ない方法を試してみて、「もう少し寒さを減らしたい」と感じたら、別の方法を重ねていくという進め方でも問題ありません。
少しずつ調整しながら、自分の暮らしに合った対策を見つけていくことで、無理なく快適な玄関環境が整っていきます。
賃貸住宅で意識しておきたいこと

賃貸住宅でドアポストの寒さ対策を行う際に、まず意識しておきたいのは「あとから元の状態に戻せるかどうか」という点です。寒さを何とかしたい気持ちはあっても、退去時に修繕が必要になると、思わぬ負担が生じてしまうことがあります。そのため、対策方法は慎重に選ぶことが大切です。
テープや固定具を使う場合は、粘着力が強すぎないものや、跡が残りにくい素材を選ぶと安心です。商品によっては長期間貼ったままにすると剥がしにくくなることもあるため、定期的に状態を確認しておくとトラブルを防ぎやすくなります。心配な場合は、目立たない場所で一度試してから本格的に使うのもおすすめです。
また、防寒ばかりを意識するあまり、郵便物の受け取りに支障が出てしまうケースにも注意が必要です。布やカバーの位置によっては、郵便物が引っかかりやすくなったり、投函しにくくなったりすることがあります。実際に数日使ってみて、問題なく機能しているかを確認しながら調整していきましょう。
賃貸住宅では「やりすぎない」ことも、快適に暮らすための大切なポイントです。完璧を目指すよりも、無理のない範囲で寒さを和らげる意識を持つことで、安心して対策を続けやすくなります。住まいのルールを守りつつ、自分にとって心地よい環境を整えていきましょう。
よくある疑問
ドアポストの寒さ対策を検討していると、「本当に効果があるのか」「やって後悔しないか」といった疑問を感じる方も少なくありません。特に初めて対策をする場合は、少し不安になるのも自然なことです。
実際のところ、すき間テープや布を使ったような軽い対策であっても、何もしていない状態と比べると違いを感じるケースは多くあります。冷たい空気の流れが弱まることで、玄関に入った瞬間のヒヤッとした感覚が和らいだり、足元の冷えが気になりにくくなったりすることがあります。
また、「冬の間だけ使っても大丈夫なのか」という点についても、基本的には問題ありません。取り外しやすい方法を選んでおけば、暖かくなったタイミングで元の状態に戻すことができます。季節に合わせて使い分けることで、無理なく対策を続けやすくなります。
寒さの感じ方や住まいの状況は人それぞれ異なります。そのため、一度で完璧な対策を見つける必要はありません。まずは簡単な方法から試し、使いながら少しずつ調整していくことで、自分に合った寒さ対策を見つけやすくなります。
おわりに|玄関の寒さは少しずつ和らげていけます
ドアポストから入り込む冷たい空気は、毎日の生活の中では見落とされがちですが、対策をするかしないかで玄関の居心地は大きく変わってきます。これまで「玄関は寒くて当たり前」と思っていた方でも、ちょっとした工夫を取り入れるだけで、印象がやわらいだと感じることは少なくありません。
今回ご紹介した対策は、特別な知識や大がかりな作業を必要としないものばかりです。すき間をふさぐ、空気の流れをやわらかくする、といった小さな積み重ねが、結果的に暮らしの快適さにつながっていきます。賃貸住宅にお住まいの方でも、原状回復を意識した方法を選べば、安心して取り入れられます。
寒さ対策は、一度で完璧に仕上げる必要はありません。まずはできそうなことから始めてみて、使い心地を確かめながら調整していくことで、自分の暮らしに合った方法が見えてきます。少しずつ整えていく過程そのものが、無理なく続けるコツでもあります。
玄関は、毎日家に出入りする大切な場所です。その空間が少しでも快適になるだけで、外出時や帰宅時の気分も変わってきます。無理をせず、自分のペースで対策を重ねながら、寒い季節も心地よく過ごせる玄関づくりを目指してみてください。

